【ビビッド英文法】現在完了形って結局いつ使うの?

この記事はこんな方におススメ!
  • 現在完了の本質をしっかり理解したい方
  • 現在完了を実践で使えるようになりたい方

ご覧いただきありがとうございます。英語教育者の永田勝也です。
文法を理解することで、英語学習の世界を色鮮やかに。ビビッド英文法シリーズの第5弾は過去形と現在完了形に関してです。

「現在完了形と過去形の違いは・・・」

現在完了形という文法は中学校で習うものですが、結局過去形と何が違うのか?という点がなかなか理解しにくいですよね。

「現在完了形は日本語にはないものだから・・・」

こんなことも言われますが、本当でしょうか?
仮に過去形との違いが分かったとしても、いざ英語を使うとなったときに、結局どっちを使おうか迷ってしまう。そんなお悩みをよく英語学習者の皆様から聞きます。
この記事を読めば、現在完了というものが何を意味しているのか、その本質が100%理解できるはずです。そんなビビッドな状態を目指しましょう。

例文で見る現在完了形

まずはよく言われる現在完了の3用法を例文とともに見てみましょう。
それぞれの文が表している意味を感じることができるでしょうか。

【継続用法】
How long have you practiced Judo?
Since I was at junior high school.

どのくらい柔道を練習してるんですか?
– 中学の時からです。

【経験用法】
Have you ever been to Hokkaido?
– Yeah, I’ve been there twice. I was travelling around Hokkaido by motorbike when I was 26.

北海道に行ったことがありますか?
– ええ、2回行ったことがあります。26歳のときバイクで北海道一周をしていました。

【完了用法】
・Somebody has stolen my credit card! I can’t buy anything.
誰かが私のクレジット-カードを盗んだのよ!何も買えないじゃない。

・Your order has already arrived at our website.
ご注文はちょうどウェブサイトに届いたところです。

結局日本語にすると、文字で見る限りあまり過去形と区別がつきにくいというのが本音です。
加えて、現在完了の『完了』という言葉が、日本人の私たちを混乱させているかもしれません。『完了』という日本語は、すでに終わった感があるので、じゃあ結局過去形じゃん!って思いますよね。
これは、現在完了形の語源をたどってみると、現在完了が持つ意味のイメージをつかむヒントになります。

現在完了の語源で理解!

昔の英語では、【have + 目的語 + 過去分詞】という形を使っていたそうです。
I have a letter written. こんな書き方です。日本語にするなら、「手紙が書き終えられた状態で存在している/持っている」ということですね。いろいろ歴史的な変化をたどり、今の【have + 過去分詞】という形になったようですが、この語源を知ると、何となくピンとくる方もいるかもしれません。
※使役動詞「~してもらう」とは別物だと思ってくださいね。

結局のところ、現在完了という文法は、過去のある時点から今までの間に、何かがあった/なかったとかを表すものです。過去と今をつなぐ。そんなイメージです。
だから、過去だけの話をしたいなら過去形が適切ですし、今の話だけをしたいなら現在形、現在進行形のほうが適切です。
あくまで、過去分詞の状態になったものが今ある、持っているというイメージです。

この核となる意味のイメージをつかんでしまえば、継続、経験、完了とかいう用法はあまり考えなくても大丈夫です。過去と今がつながっている。そして、今の視点が入る。そう解釈しましょう。

これを踏まえて、先ほどの例文を見てみましょう。
過去と今のつながり、感じられませんか?

【継続用法】
How long have you practiced Judo?
– Since I was at junior high school.

 ⇒ 柔道の練習を開始した時点は中学校のときで、今も練習を続けている

【経験用法】
Have you ever been to Hokkaido?
– Yeah, I’ve been there twice. I was travelling around Hokkaido by motorbike when I was 26.

 ⇒ (生まれてから)今までに
 ※ ” when I was 26 “は26歳の時の話なので、この文では現在完了は使えません。

【完了用法】
・Somebody has stolen my credit card! I can’t buy anything.
 ⇒ クレジットカードが盗まれて、今もまだ見つかっていない。

・Your order has already arrived at our website.
 ⇒ オンラインでの注文が届き、それは今もウェブサイト上で管理できている。

過去形と現在完了形の比較

現在完了と過去形、結局どっちを使えばいいの?という疑問にはまだ答えていませんでしたね。ですが先に結論を言ってしまえば、どちらかが正解という二者択一で考えるのをやめてみましょう。正解を選ぶのではなく、それぞれの文が表す意味の違いが理解できれば、場面に応じてbetterな方を選べばいいのです。

  • Have you ever met her?
  • Did you ever meet her?

この場合、現在完了の文は今までの経験として今の視点が入っていますが、過去形の文はそれがありません。つまり、彼女はすでに亡くなってしまったとか、何かが起こってもう会う機会がなくなっているというニュアンスが出ます。
どちらの文も正しいですが、結局話し手がどんな表現をしたいかがポイントですね。
もう少し違いが顕著に出る例を見てみましょう。

  • They have had many problems in their marriage.
  • They had many problems in their marriage.

現在完了の文では、今も彼らは結婚しているでしょうか?
すぐに分かった方、現在完了が表す意味のニュアンスがしっかり理解できていますね。

では、過去形のほうはどうでしょうか?
もしかしたら離婚してしまったかもしれないし、結婚は続いているけど問題はもうなくなったのかもしれない。いずれにしても、問題がある結婚は今はないということがわかりますね。
ハッピーエンドであればいいですが・・・(笑)

日本語に現在完了ってないの?

私が学生のときも、こんな説明をされましたが本当でしょうか。
確かに英語のように動詞の形として現在完了を表す方法は日本語にありません。ですが、意味としての現在完了は存在していると思います。日本語教師をやって初めてわかったことです。(笑)

次の場面で、皆さんならなんと答えるでしょうか。

【お昼休み終わりに】
お昼ご飯食べた?
– いいえ。(       )。仕事が終わらなくて・・・。

おそらくこの場面では、「まだ食べていません」と言うと思います。
たぶん「食べませんでした」と答える人は、日常的にお昼ご飯を食べない人以外はいないはずです。

ではこの場面が夕方の4時ぐらいだとどうでしょう?「まだ食べていません」と言う人もいるかもしれませんが、「食べませんでした」になる人もいそうですね。
この違いはどうして生まれるのでしょうか。

午後2時くらいまでであれば、『お昼ごはん』が自分にとって今の時間に入っている感じがしませんか?それに対して、夕方になると『お昼ごはん』が時間的に今から離れて、過去の出来事に変わる。そんな印象をうけます。そうなると、今とつながる現在完了を使うのは不自然なので、ただの過去形を使います。もちろん普段からお昼ご飯を食べるのが遅い時間の方にとっては、夕方4時でも現在完了は使えそうですね!
結局は、正解か不正解というよりは、どちらが今の状況に、そして自分が表現したい内容により適切か。そんな視点で考えてみるといいですね。

まとめ

今回は現在完了を取り上げ、現在完了が表す意味のイメージを日本語とも比較しながら説明しました。
現在完了は過去と今をつなぐもの。このイメージが理解できたでしょうか?
3つの用法の言葉を覚えることも大切ですが、核となるイメージをつかんでしまえば、どの用法もそれぞれ表したい意味がわかりますよね。

あくまで文法は英語でメッセージを伝えるためのツールです。
今のビビッドな状態で、ぜひYouTubeなどで英語に触れてみてください。たくさん現在完了の文に出会い、今までとは違った視点で捉えられるはずです。ではまた次回の記事をお楽しみに!