【TOEFL】スコアアップのためのリスニング対策~会話編~

この記事はこんな方におススメ!
  • これからTOEFLの対策を始めようと思っている方
  • TOEICとのレベルの違いに絶望を感じている方
  • どうやってメモをとれば効率的に聞けるのか対策が知りたい方

ご覧いただきありがとうございます。英語教育者の永田勝也です。

今回の記事ではTOEFL対策をしている方に向けて、リスニング力UPのための勉強方法をお伝えします。

「結局TOEFLってリスニングの試験なんじゃ・・・」

と思ってしまうくらい、リスニング力に結果が大きく左右されるテストがTOEFLです。

というのも、スピーキングやライティングの問題には、Integrated Taskという形式の問題があり、リスニングの情報を話したり、書いたりする必要があるからです。

そこで、今回はスコアメイクの要であるリスニング力UPのための勉強方法を共有いたします。

1つの記事にまとめようと思ったのですが、ボリュームがとんでもないことになってしまいそうなので、キャンパスの会話、それから講義と2つの形式にあわせてお伝えします。

今回はキャンパスの会話のTipsです!
ちなみにこれからTOEFL学習を開始する方は、まずはこちらをご覧ください。

そもそもTOEFLのリスニングの特徴とは?

まずは、TOEFLという試験のリスニングの特徴をつかみましょう。

ちなみに、こちらのETSの公式サイトでサンプル問題を無料で解くことができるので、ぜひ自分でも体感してみてましょう!

リスニングセクションの形式

特徴をざっくり簡単にまとめると、こんな感じです。

  • 制限時間:45分~57分
  • 問題数:28問~39問 ※ダミー問題の有無で変化あり
  • トピック:キャンパス内での会話2題、講義3題 ※ダミー問題除く
  • 質問の先読み:不可
  • メモ取り:可

また、リスニングセクションが終わると、次はスピーキングです。
TOEFLは、TOEICのように受験者が一斉に開始する試験ではありません。先着順でそれぞれ進めていきます。

なので、皆さんがリスニングに取り組んでいる最中に、他の受験者がバカでかい声で「I live in Tokyo.」と叫びながら音声チェックをし始めます。

ヘッドフォンのボリュームをマックスにして、心を乱さず自分のリスニングに集中しましょう。

次に、リスニングで取り上げられる2つの場面を確認しましょう。

場面パターン1.キャンパス内の会話(難易度:低)

図書館やオフィスアワーなど、講義ではありませんが、キャンパス内で想定される場面での会話です。学生が教授や大学の図書館員と話している場面などがよくあるパターンですね。

こちらは3分程度で比較的に短く、基本的にアカデミックな内容ではありません。
また、大学生以上の方であれば、話の場面もイメージしやすいと思います。なので、講義と比較すると、正解しやすいので得点源にしたい問題です。

場面パターン2.講義(難易度:高)

アカデミックな内容に関する講義です。
話されるトピックは多岐にわたり、人文系や生物、物理に加えて、社会科学的な内容も出題されます。基本的に同じトピックの話が1つの試験において複数出題されることはありませんので、必ず様々なジャンルのトピックが出題されます。

「アメリカの歴史に関するトピックの講義はしっかり答えられたけど、天体の話の講義はさっぱり理解できなかった・・・。」

こんな状態はけっこうTOEFLあるあるです。
得意な内容と苦手な内容がハッキリわかれるということですね。ちなみに私は全体的に地学が死ぬほど嫌いです。もうぶっちゃけ興味ないです。1mmも。

リスニング対策の始め方

具体的なTOEFLのリスニング学習の進め方をお伝えする前に、今の自分のレベル感を把握しておきましょう。

そもそも英検でいうと準1級くらい、TOEICのリスニングであれば400点くらいなければ、TOEFLのリスニング練習に取り組むこと自体が難しくなります。もしまだそのレベルにない方は、TOEFLの題材を無理に使おうとせず、自分が聞き取れるレベルの教材から始めることをおススメします。

まずはキャンパス内の会話からスタート!

難易度としては、【講義>会話】なので、会話から始めましょう。

しっかり聞き取れて、正解できるようになってから講義に移ることをおススメします。
会話の内容そのものは決して難しくはありません。ただ、それでもいざ回答するとなると難しいと思うのは理由があります。

それは、会話が3分くらいの長さであり、かつ、質問を先に読むことができないという点です。

この形式はTOEICや英検に慣れている方からすると、最初は慣れるのにとにかく時間がかかります。ちなみに講義も質問の先読みはできず、5分から6分くらいの長さです。

そもそもTOEFLのリスニングは答えを探しながら聞くものではありません。
内容を理解しながら聞き、結果的に質問に答えることができるという状態を目指します。他の資格試験で質問の先読みに慣れていると、最初は戸惑うかもしれませんが、本来のリスニングはまさしくそんな状態ですよね!

事前に質問がわかっていて会話をする場面なんてありませんから。

問題は解かなくてOK!内容理解に全集中すること

「え、問題解かないの?テストの勉強なのに?」

こんなことを思う方もいるかもしれません。

はい、解かなくて大丈夫です。
正確には、学習の順番として『解く』という練習はもう少し後で大丈夫だということです。

先ほどお伝えした通り、TOEFLは内容理解ができることが前提で、理解できれば100%質問に答えることができます。答えを探しながら聞くテストではありません。

そこで、3分程度のキャンパス内の会話をまずは聞いてみて、以下のポイントに沿って自分の現状を分析しましょう。

  • 内容の理解度
  • 聞き取れなかった単語の有無
  • 聞き取れない原因の分析(単語、発音、スピード、内容、集中力)
  • 会話のイメージ理解 ※一番重要

練習に必須!スクリプトの使い方

リスニングの勉強において、スクリプトの活用は必須です。
これまで何度もリスニングに関連する記事で伝えていますが、そもそも文字で見てわからないものは、何度聞いても理解できませんし、ただの想像で終わってしまいます。

なので、スクリプトを活用して、自分が聞けない原因を分析しましょう。
原因がわかれば、対策として単語を覚えたり、音声変化を覚えるために自分でも発音やシャドーイングしたりできますよね。

また、集中力がもたないという場合は、細切れで聞くことも大切です。
会話の展開が変わるタイミングで、区切ってもOKです。

全神経を集中させていると、体力をかなり消耗するのでなかなか持続できません。
ですが、反復を重ねていくことで、次第に脱力を覚え、無意識に聞ける状態になっていきます。

内容理解ができたら、回答の実践!

ここまで練習をしたら、問題に答えるのなんて恐らく簡単に感じるはず。
TOEFLという試験は、リスニングでもリーディングでも基本的に細かいポイントはあまり聞かれず、全体の概要がわかれば答えられる質問が多いです。

間違えてしまった問題があれば、正解の根拠をもう一度音源やスクリプトで確認し、解き直しましょう。

目指すべきゴール感は、内容理解ができたから、結果的に質問に答えることができたという状態です。

ちなみに、リスニングにある程度余裕がある方は、【回答⇒徹底した復習⇒回答やり直し】の順番から始めても大丈夫です。

定期的な復習も欠かさずに!

せっかく聞けるようになっても、期間が空いてしまうと、聞けなくなってしまうことも少なくありません。せっかく覚えた単語や発音などが、復習をしなかったら定着しないからですね。

そこで、何かの隙間時間などで良いので、リスニングの復習をしましょう。
リスニングのいいところは、スマホに音源を移すなど、いつでも聞ける環境さえ整えていれば、手軽に聞き直すということができるところです。

しかも1つの会話は3分程度。
電車の時間はもちろん、ちょっと休憩しながら聞き流すなんてこともできます。

復習は定着のために必ず必要です。
忘却曲線の説明を以前したときにも伝えましたが、人間は必ず忘れる生き物です。しかし、その事実をしっかり知っていれば、その対策ができますよね。

平日お忙しい方は、週末にしっかりスクリプトを使った勉強で環境を整え、平日の隙間時間にこまごまと聞いて勉強できる準備をしておくといいですね。

先を見据えた学習計画の作成も、TOEFLでスコアアップをするために必要なスキルです。

永遠のテーマ:リスニングにメモって必要?

「効果的なメモの取り方を教えてほしい」

おそらくだれもがこんなことを思うはずです。

あくまで私の体験や関わった受講生様の例ですが、スコアが高ければ高いほど、メモは簡素に、あるいはとらなくなっていきます。

講義であれば、多少なりともメモは必要かもしれませんが、キャンパスの会話に関しては、基本的にメモは不要です。

結局メモをとっても、回答のときにメモを見返すことってあまりないですよね?
メモをとる行為そのものが記憶に必要かもしれませんが、少なくとも私は自分のメモを見ても、字が汚く、何が書いてあるかわかりません。

メモは思い切ってやめてみましょう。

聞きながら、話の内容が理解できる状態を目指しましょう。そこに全神経を集中させるのです。

まとめ

今回はTOEFL学習のリスニングについてお伝えしました。
キャンパスの会話は、比較的取り組みやすい内容です。スモールステップで良いので、少しずつ聞ける内容を増やしていきましょう。