【第二言語習得論】正解はない。自分の最適解を探せ

この記事はこんな方におススメ!
  • 本当に英語が話せるようになるのか不安な方
  • 自分に合った英語学習のやり方を知りたい方

ご覧いただきありがとうございます。英語教育者の永田勝也です。
この第二言語習得論シリーズも第三弾になりました。今回は、学習スタイルや性格など、より個人的な側面に注目をしていきましょう。

「性格的にシャイだから、英語も上手に話せないかも・・・」

「学校の学習環境では成果が出なかったから、自信がない・・・」

こんな疑問、お持ちじゃありませんか?
自分にとって最適な学習スタイルが必ずあるはずです。ぜひこの記事を読みながら、自分ごと化してみてください。必ず今日からの英語学習のヒントになりますよ♪

ちなみに過去シリーズはこちらからどうぞ!

学習スタイルとは?

皆さんは自分にあった学習スタイルを自覚しているでしょうか?
いわゆる学校で学習するようなスタイルだけではなく、いろいろな学習スタイルがあります。
改めて、『学習スタイル』とは何か、しっかり定義の確認をしておきましょう。

学習スタイル(Learning Style)おは、新しい情報とスキルを吸収・処理・保持するときの自然で習慣的で好みに合う方法である。

Reid, 1995

前回の記事でも少し触れましたが、学習スタイルは自分に合うものと合わないものがあります。仮に学校環境での学習がダメだったからといって、悲観する必要はありません。世の中には様々な学習法があるんです。

例えば、動画や実際に自分の目で見てみる体験が適している視覚的(Visual)学習者もいれば、Podcastなどの音声からの学習が適している聴覚的(Auditory)学習者、それから身体を使って動きながら身に着けていく運動感覚的(Kinaesthetic)学習者もいます。ちなみに子どもの習得では身体を動かしながら覚えていくTPR(Total Physical Response)なんていう教え方もあるんですよ。

では、自分に合った学習方はどうやって見つければいいのか。次の質問の答えを考えてみてください。

英語以外で皆さんが楽しく続けられていることは何ですか?

これはコーチングの領域でもありますが、自分自身を振り返ってみましょう。無類のNetflix好きであれば、視覚的に学ぶ学習スタイルのほうが、楽しくかつ効果的に続けられるかもしれません。逆に、常に音楽を聴いているような方は聴覚的に学ぶことに抵抗がなく、ストレスなく続けられるかもしれません。

みなさんにも、1つと言わずいろいろと楽しく続けられている趣味などがあると思います。そこに、英語学習に通ずる学習スタイルのヒントがあるかもしれません。

ちなみに私はどちらかというと視覚的に学ぶほうが効率よく、かつ心理的ハードルが低く学べるタイプですので、基本的に教材はYouTubeにあるものなどを使って英語に触れることが多いですね。雑学系のネタを仕入れるのも好きなので、Voice Tubeというアプリで、英語で雑学が紹介されている短い動画なんかをネタにリスニングやシャドーイングをすることもあります。

英語学習と性格

社交的な人は英語がペラペラになれる?

社交的な性格のほうが積極的に話しかけることができて、英語が上手になる?
直感的には正しそうな気がしますが、果たして本当でしょうか。

シャイな皆さん、朗報です!実際には社交的な性格が英語学習に影響を与えるということは証明されていません。該当する場合もあれば、しない場合もあり、かつその影響を測るのが難しいということもあります。

また、多くを語らない観察力の鋭い方が英語学習で成功を収めることもあるそうです。なので、感覚的にはパリピ的な方のほうが英語の習得が早いというのは正しそうですが、実際にはその仮説はあまり参考になりません。

私の主観も入りますが、「自分はシャイだから・・・」と考える必要はなく、自分の性格に合ったコミュニケーションで問題ないですよ。必要以上に明るく、テンション高く話さなくてもいいんです。当然英語のNative Speakerにも寡黙でシャイな方はたくさんいますので、ご安心を。(笑)

ミスを恐れないチャレンジ精神は必要!

皆さんはチャレンジ精神が旺盛ですか?
性格と英語学習を考えたときに、内向的とか外交的とはまた違った観点で、抑制(inhibitation)が影響を与えるとする仮説があるようです。ここでいう抑制とは、チャレンジ精神があるかないか。

留学を例に考えてみましょう。留学するのであれば、間違いなく苦しい経験もするでしょうし、大変なこともたくさん起こるはずです。家族や友人と離れて異国の地に行くわけですから、留学中にホームシックになる方もいます。それでも留学という決断をするのは、抑制が良い意味で機能せず、チャレンジ精神のもと、リスクをとることができるからですね。

チャレンジ精神はどちらかというとコーチングに近い話になりそうです。英会話のためのマインドセットとして、どうあるべきか。このマインドセットは、日本人の文化的側面や今までの教育スタイルから、大きな壁になっていると個人的に感じています。間違えを恐れず、とにかくやってみようと思えるマインドセットを持つこと。これは英語だけではなく、日々の生活でも取り入れていけば、英語学習にもチャレンジ精神をもって取り組めるかもしれません。

『死ぬこと以外は、かすり傷』

こんな精神の方は、やはり英語学習でも成長スピードは速いのかもしれませんね。

不安感 vs コミュニケーションをとろうとする意思

「間違えたら・・・」

「伝わらなかったら・・・」

こんな不安(anxiety)は誰もが持つもの。実は不安はこれまで多く研究されてきています。教室での外国語使用に関しての不安感を測るテストなんていうのもあるくらいです。また、それと同じくコミュニケーションをとろうとする意志(WTC: Willingness to Communicate)も第二言語習得論でよく取り上げられるものです。

おもしろいことに、コミュニケーションをとろうとする意志はあるにも関わらず、結果的に英語を話さないという場面はたくさんあります。例えば、不安感が強い場合に限らず、例えば知らない人がグループ内にいる場合や、会話のトピックにあまりなじみがない場合、さらにはちょっと疲れているときなど、『英語を話したい!』という気持ちを持っていながら、私たちはあえて話さないという選択をすることがあります。場面やその場の気持ちに応じて、取り組む気持ちが変化することもあるようですね。

英語を話すのであれば、気持ちの面でも環境面でも準備があったほうが良さそうです。
お気に入りの音楽でテンションを上げておいたり、集中できる環境で練習するのも大切です。逆に、ヘトヘトになっている仕事終わりや深夜は避けたほうが無難ですね。オンライン英会話を予約する時間帯のヒントになるかもしれませんよ。

自信を持つこと

堂々と英語を話せていますか?
留学や海外駐在で英語圏に数年滞在しても、残念ながら英語があまり話せるようにならない方もいます。先ほどお伝えした通り、その環境に飛び込んでも、結果的には話さない選択を自分でしてしまう可能性もあるからです。

では、どうすれば実際にコミュニケーションに積極的に取り組めるか。そこでキーワードになるのが自信です。

「英語が話せないから自信がないんだよ・・・」

とツッコみが飛んできそうですが、自信を構成する2つの要素を見てみましょう。

  1. リラックスできている状態

肩ひじ張らず、リラックスして取り組む。これも自信があるからできることです。
英会話に関しては、オンライン英会話によって手軽に練習できるようになりましたが、リラックスした環境で練習しなければあまり継続しないかもしれません。お気に入りの先生を見つけたり、日本人の英語講師を選んだり、レッスン前にちょっと一杯だけお酒を飲むなど、自分がリラックスできる状態を作ったほうがよさそうですね。抑制がうまくゆるんで、堂々と自然体で話せるようになります。

  1. 自分の英語に対する自己評価

自己評価を上げるためには、定量的な結果であればTOEICなどの資格試験も役に立つと思います。英会話そのものに関しては、Versantなどのスコア化できるテストもありますが、あまり馴染みがないと思います。だからこそ、コーチングの領域が必要で、自分の成長実感を自分で見つける必要があります。他人と比較することも大切ですが、絶対評価で自分の成長が見えれば必ず自信につながります。

結局のところ、自信というのは非常に主観的、定性的であることがわかると思います。TOEIC800点以上じゃないと・・・といった定量的な評価があるわけではありません。自分が自信を持てればそれでいいのです。そして、そのためにはまず、過剰に不安感を感じないようにリラックスした状態であることも大切ですし、他者と比べず、自分の成長を見つけに行くことが大切です。

ぜひ自分の努力と成長に自信を持ちましょう。そのために、ときどき立ち止まってみる。進んできた道のりを振り返ってみる。前に進むだけが勉強ではありません。

モチベーションのコントロール

モチベーションはすでに別記事にしていますが、こちらも2つの要素に分けることができるようです。

  1. 英語の必要性
  1. 英語に関連する何かに対しての好意的な態度

「英語学習の最短の道は、外国人の恋人を作ること」

こんな話を聞いたことはありませんか?
これは私の所感ですが、確かに外国人の恋人ができると、英語でコミュニケーションをとりたいという強いモチベーションになることはありうると思います。

人に限らず、例えば洋画や海外ドラマなど、自分が好きになったものであれば、勉強モードではなく、自然とモチベーション高く取り組むことはできるようです。TOEICやTOEFLの勉強では、将来につながるとは言いながらも、試験対策そのものが楽しくない。モチベーションの波があるのは事実です。

いまいち勉強のモチベーションが上がらないとき、マンネリ化してきたときは、無理に英語を勉強しようとしないことも大切です。代わりに、映画や趣味など自分の好きなものに関して、英語で触れてみるぐらいの距離感により、またモチベーションも生まれ、かつ英語力も上がるかもしれません。
「好きこそものの上手なれ」は実は的を射たことわざなんですね。

まとめ

この記事では、第二言語習得論の観点から個人的な要因に焦点当てて、英語学習への向き合い方をご紹介しました。自分に該当するものや、今後のヒントになる情報はありましたか?

今は英語を学ぼうと思ったら、だれでも手軽にできる時代です。
同時に、それだけ環境が整っていても、英語学習に一歩踏み出せない方は変わらずに多いと思います。英語が必要ない方はもちろん除きますが、一歩踏み出したいけど踏み出せない場合、改めてどう英語学習に向き合うか。それはすなわち、どう自分に向き合うかということを考える機会かもしれませんね。

自分にとって英語学習の最適解を見つける。これが今の時代の英語学習だと思いますし、英会話スクールなどではできない英語コーチングの領域だと思っています。英語コーチングという言葉も一人歩きしており、定義があいまいな気がしますが・・・。
そんな内容はまた別記事にするとして、一人でも多くの方が英語学習に一歩踏み出していただけるのを願っています。ではまた次回!