TOEIC Part2の対策をリスニング満点保持者が完全解説します

この記事はこんな方におススメ!
  • TOEICのスコアアップを目指している方
  • リスニングでなかなかスコアが伸ばせず、困っている方
  • Part 2に苦手意識がある方

ご覧いただきありがとうございます。英語教育者の永田勝也です。

今回はTOEICのリスニングのPart 2を取り上げて、スコアアップのために知っておくべき特徴や回答テクニック、それからおススメの勉強方法などを紹介していきます。

TOEICは年々難化傾向にあり、英語の試験であると同時に、国語力が試される割合も増えてきました。大学生の就活、それから社会人の昇進や転職にTOEICが占める比重が大きいのは事実です。

ぜひスコアアップのために、この記事を参考にしてください!

Part 2の知っておくべき特徴

Part 2の対策を始めるうえで、知っておくべき特徴をまとめました。
対策を始める前に、Part 2の全体像をしっかり把握しておきましょう。

Part2はどんな問題?

  • 質問は25問
  • 質問、選択肢は1文のみ
  • 音声のみで、問題用紙に文字情報はなし
  • 音声は1回のみ再生
  • 唯一の3択問題(他はすべて4択)

Part 2は以下の流れで進行していきます。

  1. 【Direction】Part 2の説明
  2. Q7の質問が流れる
  3. Q7の選択肢が3つ流れる
  4. マークシートに回答
  5. Q8の質問が流れる

あとはこれを延々とQ31まで繰り返します。
単調になりがちなので、集中力の維持も必須です。

スコア別に見る正答数の目安

目標スコアリスニングスコアPart2の目標正答数
600点300点~350点20問程度(5問ミス)
750点400点前後22問程度(3問ミス)
860点450点以上24問程度(1問ミス)
※学習経験や個人差による部分もあるため、目標スコアにおけるリスニングの配分は参考程度にしてください。

基本的に、TOEICはリスニングのほうがリーディングよりも平均点が高く出ます。
そのため、目標スコアのうち、リスニングでスコアアップを目指すことが大切です。Part 2は全体の4分の1を占めるパートだからこそ、少しでもミスを減らしたいですね。

3つの質問パターン

Part 2は、大きく分けて3つの質問パターンがあります。
特に、パターン③の平叙文のような質問ではないパターンもあるので、要注意です。

パターン① 疑問詞を含む疑問文

例:Where is the conference room?

パターン② 疑問詞を含まない疑問文

  • Yes/No疑問文
    例:Are you ready for tomorrow’s meeting?
  • 否定疑問文
    例:Don’t you think it’s too expensive?
  • 付加疑問文
    例:The museum is already closed, isn’t it?
  • 選択疑問文
    例:Shall we take a bus or a train?

パターン③ 平叙文

例:I’m going to buy a new car?

ちなみに平叙文に対しての回答は、Sounds good.などのリアクションや、Which model are you interested in?などのように追加の情報を求める質問が想定されます。

【超重要】返答パターンを難易度順に確認

質問パターンが3つあることはすでにお伝えしましたが、それに対する返答のパターンも実は3つあります。
そのすべてに通じるポイントは、自然な会話かどうか。その視点で見てみましょう。

直接的な返答(難易度:低)

Q. Why did the president cancel the board meeting?

(A) I’d like to cancel my reservation.
(B) Unfortunately, he became sick.
(C) The room is too small.

問題数:全体の6割程度(約16問)
シンプルで難易度は低いため、目標スコアに関わらず、全問正解を目指すべき問題です。

間接的な返答(難易度:中)

Q. Where did Tom file the document?

(A) By the end of the month.
(B) You’d better ask his secretary about that.
(C) He is not here right now.

問題数:全体の3割程度(約7問)
質問に直接回答していないため、会話の流れをイメージできなければ回答できない問題です。
リスニングで300点突破を目指すのであれば、半分くらい正解できるようになりたいですね。

質問返し(難易度:高)

Q. Who’s in charge of the charity event?

(A) Oh, would you like to volunteer?
(B) Admission is free.
(C) It’s next Tuesday.

問題数:全体の1割程度(約2問)
質問に質問で返すため、こちらも会話の流れがイメージできていなければ、戸惑う問題です。
リスニングで400点突破を目指す際には正解したい問題です。

Part 2対策としてできること

Part 2で1問でも正解を増やしてスコアアップするための対策を3つご紹介します。
ぜひ日々の学習で実施しましょう。

ディクテーション

ディクテーションとは、聞いた英文を文字で書いていくものです。
Part 2は短文ではあるものの、正確に単語を認識することが欠かせません。

そこで、音声変化やスピード、アクセントも理解したうえで、確実に聞き取れているかを確かめる方法がディクテーションです。以下の例題でディクテーションを試してみましょう。ちなみにスクリプトは記事の一番最後にあります。

質問:

(A)

(B)

(C)

Created By ondoku3.com

わからなかったところは、反復して聞いたり、自分でも声に出したりして、徹底的に聞けるようにするための練習をしましょう。

公式問題集を使った実践練習

Part 2は純粋なリスニング力だけでは正解できない場合もあります。
なぜなら、25問ひたすら聞いて回答し続けていると、集中力が乱れて聞き逃してしまうことがあるからです。

TOEICは2時間という長丁場の試験です。
本番で使える集中力を維持するためにも、リスニング全パート、あるいはPart2だけでもいいので、ぜひぶっ通しで解いてみることをおススメします。

そして、聞けなかったところの練習はもちろん、集中力が切れないように目をつぶって聞いたり、次の問題が始まる数秒で深呼吸したり、わからない問題は切り捨てたりといった実践的な対策を身につけることが大切です。

スクリプトを見て、回答パターンに慣れる

実は、最近のTOEICは難化傾向にあるとよく言われています。
その理由の1つがPart 2の【自然な会話】をイメージした間接的な返答のバリエーションの多さです。

上で例に挙げたような間接的な返答や、質問返しなど、慣れていなければ戸惑うかもしれません。

そこで、音声の練習だけではなく、スクリプトをじっくり見て、応答パターンをしっかり確認しましょう。英語だと慣れていないかもしれませんが、日本語では間接的な返答や質問返しも日常茶飯事なはずです。

スクリプトを見て、しっかり場面が理解できるようになれば、戸惑うことも少なくなっていきますよ。

【即効性あり】回答テクニック

対策の方法はわかったけど、もうTOEICの試験まで時間がない・・・。

そんな方に向けて、即効性のある回答テクニックも共有します。
即スコアにつながる方法ばかりなので、本番で実践してスコアアップしましょう。

最初の3単語に全神経を集中する

Q. Where did he go last weekend?

(A) Last month.
(B) She’s on a business trip now.
(C) New York.

一番出題数の多い直接的な返答をする問題は、最初の3単語を逃さなければ基本的に正解できるものばかりです。

というのも、最初の3単語には、疑問詞、時制、主語が含まれていることが多いため、回答するうえで十分な根拠になるからです。

質問の読み上げが始まったら、前の問題に対する未練は捨てて、全集中するようにしましょう。

質問と同じ単語や似た発音の単語がある選択肢を選ばない

Q. Would you like to speak with our representative?

(A) Yes, I’d love to.
(B) She speaks too fast.
(C) That’s a nice present.

基本的に、質問に含まれている単語と同じ単語や似た発音が選択肢にあれば、9割くらいの確率で不正解になります。

上の例題では、(B)のspeakや(C)のpresentがひっかけになっています。
もちろん主語を表す代名詞などは繰り返し使われますが、目的語としての名詞や動詞が繰り返されている場合、発音が似ている場合は選ばないようにしましょう。

比較の視点で、消去法で選択する

Q. Do you recommend the restaurant that recently opened across the street?

(A) It’s always full of customers.
(B) That is a new one.
(C) I didn’t know that.

消去法は、主に間接的な回答になっているパターンに対して有効です。
最近のTOEICでは、質問に対して回答が間接的過ぎる問題もいくつか含まれています。なので、一発で回答を選べないことも少なくありません。

そんなときは、3つの選択肢すべてをしっかり聞いて、消去法で判断するようにしましょう。
ちなみに例題では、full of customersということは、賑わっているのでおススメしている、と判断することができます。

ぶっちゃけ回答としては微妙な問題もいくつかあるのが本音です。
ですが、ドンピシャな回答を探すのではなく、選択肢の中で一番マシなものを選ぶ気持ちも大切ですよ。

【完全無料】おススメの教材

対策で使う教材ですが、手元に公式問題集がある方は、しっかりそちらを実践しましょう。
ですが、もっと実践練習をやりたいという方もいると思います。

そんな方におススメなのが、YouTubeにあるPart 2の演習問題です。
スクリプトも見れるので、隙間時間でもサクッと学習できますし、ガッツリ集中して取り組むことも可能です。

まとめ

今回はTOEICのPart 2の特徴や傾向、対策や回答テクニックまで余すことなくお伝えしました。
しっかり練習して、本番で1問でも正解できるように頑張りましょう!

ディクテーションのスクリプト
Q. I heard you’re having a party tonight.

(A) I was busy at that moment.
(B) That sounds great.
(C) Would you like to join us?