ご覧いただきありがとうございます。英語教育者の永田勝也です。
今回は、世の中には2種類の英語学習者の方がいるというお話をしたいと思います。
この記事を読んでくださっている皆様はどちらでしょうか。
- 英語の上達が早い人
- 英語の上達が遅い人
私はこれまで英語教育者として、学習塾、高校、英会話スクール、オンライン英会話、英語コーチングスクールなど、ありとあらゆる環境でおそらく500人以上の英語学習者の方々のサポートをしてきました。
私自身、まだまだ発展途上なレベルですが、それでも多くの英語学習をサポートしてきた経験から、英語学習が上達する人に必ず見られる特徴があるのでお伝えします。
私も学習者として常に意識していることですし、教育者としてサポートしている学習者の方々にもお伝えしていることです。
英語の上達が早い人に共通する特徴はたった1つです。
目次
たった1つの特徴:変化できるマインドセットを持っている
もう結論ですが、英語学習において、成長する方にもれなく見られる特徴はズバリこれです。
とにかく変化できるマインドセットを持っています。
言い換えれば、柔軟であり、かつ、プライドを捨てて貪欲に取り組めるということでもあります。
具体例とともに、詳細をお伝えします。
ケース① 今までの学習方法を抜本的に変えることができたAさん
- 今まで独学でTOEICの勉強を継続してきた20代の若手社員
- とにかく単語に課題あり
⇒今までの経験から『絶対に書いて覚える』というルールを持っていた - リーディングにも課題があり
⇒とにかく公式問題集や実践形式の問題集を解きまくり対策
そのたび結果に一喜一憂
Aさんは抜本的に学習方法を変えることができました。
単語暗記は書いて覚えるために大量の時間を消費するのではなく、まずは英単語を見て意味がわかるように、読んだり声に出して覚えることに集中。
リーディングでも、精読を通して文法知識も確認していくことで、結果的に英語の基礎力そのものがしっかり身につきました。
目標だった700点越えを達成したAさん。
成功のカギは、今まで自分の当たり前だった学習方法を抜本的に変えることができたことでした。
「単語って別に書かなくても覚えられるんですね。」
こんな一言が印象的でした。
ケース② 自分のプライドを捨てることができたBさん
- ビジネスの場面で英語を使用する必要がでてきた40代の管理職
- 立場的に英語の会議でも「わからない」ということを伝えることに強い抵抗があり、わかっているフリをしてしまう
- 結果的に、他の英語が上手な参加者に頼らざるを得ない状況に陥るのもプライドが傷ついていた
Bさんのポイントは自分のプライドを捨てること。
わからないときは、わからないと素直に言うことができるようになりました。時間はかかりましたが・・・。
『わからない』と素直に言うことで、相手の説明もゆっくりになりました。
そして、それ以降Bさんに対して、周りの方の反応が変わることも特にありませんでした。
また、非常に強かったメンタルブロックも少なくなりました。
その結果、聞き返したり、自分の理解が正しいか英語で確認の言葉も何とか口に出せるようになり、結果的に英語での会議がスムーズに進むようになりました。
さらに、それがモチベーションになり、オンライン英会話を積極的に受講するようになりました。
「自分が思っている以上に、自分のプライドなんて周りは気にしてなかった。
素直に『わからない』と言えるようになったことで、会議前の憂鬱な気持ちも少しなくなりました。(笑)」
自己評価と周りからの評価、思ったよりも差があるものですね。
ケース③ フィードバックを受けて、すぐ変化を起こせたCさん
- 英検準1級に向けて勉強している大学生
- ライティングが苦手で、なかなか文章が上手に書けずに困っていた
- 書きたいことと、書けることのGapが大きく、ライティングの練習自体にあまりノリ気ではなくなった
Cさんはライティングでとにかくカッコ良いことを書こうとしていました。
日本語ではアイデアが出てくるものの、それを英語で表現できず、頑張って調べて書いてもイマイチしっくりこない文章で、添削のエラーも多かったです。
難しいことを書くのではなく、まずは書けることを確実に書くこと。表現や単語のレベルアップはそれから、というフィードバックをしました。
練習を通して、結果的に三単現や時制のミスに自分で気づき、修正していくことでライティングのレベルがグングン上がっていきました。シンプルな英語でも、まずは確実に英語で表現できるようになってから、Betterな表現を考えて、トライしていくことでより表現力も増していきました。
そして見事、英検準1級に3回目の受験で合格。
「フィードバックをすぐに自分の学習に生かせたのがよかった。
結局自分で気づかなかったらいつまで経っても単純な同じミスを繰り返していたと思う。」
カッコいい英語で書きたいですが、やはり効果的な学習ステップは存在しますよね。
ケース④ 効率化という本当の意味を理解できたDさん
- TOEIC600点に向けて勉強している30代の社会人
- 英語学習の経験はほぼなく、突然会社で必要になってしまった
- 『科学的な勉強法』に基づいてとにかく効率良く進めようとし、それらしい教材を買っては試し、途中で投げだすというサイクルを繰り返していた
Dさんは『効率化』を追求する鬼でした。
ネットや多くのスクールが打ち出している『科学的な学習』という言葉が気に入り、とにかく学習時間をかけず、学習の最短ルートを探し、さまよっていました。
効率化を求めるのは確かに大切ですが、そもそもしっかり学習時間を投資できているか。また、一定の成果につながるように、ある程度継続できているか。さらには、成果を確認する方法を理解しているか。
『科学的な学習』は確かに方向性を決める軸として存在しますが、『●●をすれば、必ず〇〇ができるようになる』という魔法は存在しません。成果を出すためにも、ある程度は泥臭く努力するしかないのです。
その中で、学習を振り返り、コツをつかみ、余計な部分をそぎ落としていくことで、結果的に効率化ができるようになる。まずは決められた期間やりきること。
毎回の振り返りやテスト結果を踏まえて、そんなフィードバックをしました。
結果的に、2か月後にはTOEIC初受験にも関わらず、585点を取得。目標には一歩届かなかったものの、確かな手ごたえを感じ、学習に取り組む姿勢が大きく変わりました。
「結局『効率化』という言葉を使いながら、サボって楽をしようとしていたんだと思います。やることはしっかりやらないと、成果は出ないですよね。」
学習の質と量のバランス、改めて大切ですね。『科学的な学習』は『楽できる学習』という意味ではありません。
まとめ
今回は、今まで教育者として関わった方々で、特に印象的だったエピソードを共有しました。
個人が特定されないように、ちょっと情報は変えていますが、実際にあったエピソードです。
上達が早い人は、変化できるマインドセットを持っている。
読者の皆さんはいかがでしょうか。
とにかく闇雲にやり続けるだけではなく、時には客観的に振り返ったり、テストでスコア化して成長を見ることで、自分の課題は必ず見えてきます。
そこで、自分が変化できるかどうか。
この変化のスピードが早い方は、やはり成長も同じく早いです。そして何より、変化するべきタイミングを逃さないこと。そのための英語コーチングですね。