ご覧いただきありがとうございます。英語教育者の永田勝也です。
今回はオンライン英会話のレビューシリーズ第3弾です。レビューするのはネイティブ講師とのレッスンも可能なeigox(エイゴックス)で、実はかつて2年くらい日本人講師として勤務もしていたスクールでもあります。
もちろん案件でもなんでもなく、純粋に個人の練習として無料体験レッスンに参加しましたし、毎月800ポイントプランで契約もすでにしています。
ちなみに今回の記事は、英語レベルで言うと中上級者くらいの方を対象にしています。
目安しては、TOEIC730点以上、英検で言えば準1級くらいですね。というのも、それくらいのレベルの方であれば、ある程度日常会話ができるようになり、より明確な目的をもって英会話を勉強するレベルだからです。
フィリピン人の先生との英会話はもちろん英語のアウトプットの手段としては素晴らしいのですが、英語のNative Speakerとの会話でしか身につかないものがあるというのも事実です。中上級者の方であれば、やはりそんなレベルにもチャレンジしたいですよね。
そこで、Native Speakerとのオンライン英会話をご検討の皆様、ぜひ今回のレビューを参考にしてください♪
目次
3タイプの講師が選べる!?eigoxってどんなスクール
eigoxの特徴は、ネイティブ講師とのレッスンはもちろん、フィリピン人講師、日本人講師とのレッスンも自由に組み合わせて選択できる料金プランだと思います。
オンライン英会話スクールではフィリピン系がやはり多いんですが、最大手の一つであるDMM英会話はネイティブ講師とのレッスンも受講できるのをご存知でしょうか?
しかし、その場合は料金プランが別になり、毎月結構な金額になってしまうんです。(下の表を参照)
DMM英会話プラン | ①スタンダートプラン ※ネイティブ講師の受講× | ②プラスネイティブプラン ※ネイティブ講師の受講◎ |
---|---|---|
毎日1レッスン受講 | 6,480円/月 | 16,590円/月 |
毎日2レッスン受講 | 10,780円/月 | 32,760円/月 |
また、フィリピン人講師とのレッスンとネイティブ講師、日本人講師とのレッスンは1回あたりの単価が異なります。なので、ネイティブ講師のレッスンを受講できる②プラスネイティブプランで契約し、フィリピン人講師のレッスンを受講するとなると、金額的にはコスパが悪い受講の仕方になってしまいます。
※あくまで金額上の話をしており、レッスンで得られるもの、目的によりますので『ネイティブ講師>フィリピン人講師』という主張では一切ありません。
後述しますが、ネイティブ講師のレッスンを受講しないメリットもあります。
それに対して、eigoxは毎月ポイントを購入する契約で、そのポイントの中でネイティブ講師、日本人講師、フィリピン人講師のレッスンを自由に組み合わせることができ、かつ、それぞれの講師の種類によって消費するポイントも異なります。なので、金額面に限って言えば、やはりコスパは良く、理にかなった料金プランだと思います。(下の表を参照)
eigoxプラン | 月額料金 |
---|---|
400ポイントプラン | 4,290円/月 |
800ポイントプラン | 8,250円/月 |
1200ポイントプラン | 12,210/月 |
ネイティブ講師 | 日本人講師 | フィリピン人講師 |
---|---|---|
100ポイント/1レッスン | 100ポイント/1レッスン | 40ポイント/1レッスン |
受講生目線でのレビューはネットにたくさんありますので、他にも参考にしてみてくださいね。無料体験レッスンも受講可能です。
eigoxのネイティブ講師、ぶっちゃけどう?
前置きが長くなりましたが、さっそく本題に入りますね!
私のレビューは受講生目線はもちろんですが、英語教育者目線で感じたことをお伝えしていきます。レビューの基準は、もはやお馴染みになりつつある①人間力②英語力③教授力ですね。とはいったものの、ネイティブ講師ですので②の英語力は当然ながら省略とします。
※わざと英語がわからないフリをしたり、先生を困らせるようなことは一切しておらず、純粋に一人の英語学習者として本気でレッスンを受講していますので、ご理解お願いします!
①人間力:人としての魅力はあった?
う~ん、微妙です。
決して悪くはないですが、eigoxの講師はかなりの数がいて、なかなかバラエティに富んでいるので一概には言えないのですが・・・。
以前私はIELTSの勉強をしている3年前くらいにもeigoxで受講生として実はレッスンを受けていたのですが、当時の先生もまだ4人くらいいました。
今回体験した先生や、かつて受講した先生たちも同じくですが、ネイティブ講師は二極化する傾向が強い気がします。
1つは、完全に友達感覚で、ただ話すだけの先生です。
こういうタイプの先生は、基本的に英語のミスを指摘したりはせず、受講生もあくまでネイティブとのリアルな英会話を体験するという目的で受講していることが多いです。
もう1つがしっかり先生モードの方々。
こちらのタイプの先生は、TEFL(外国語としての英語教授法)を学んだことがある先生が多く、かつ、IELTSやTOEFLの練習などにも協力的です。私が以前受講していた時は、目的がIELTSとハッキリしていたので、IELTS対応可能な先生を選んでいましたし、実際に元IELTSの試験管をしていた先生もいました。(経歴の真偽は何とも言えませんが)
今回受講した先生は完全に友達感覚の先生です。
特にそれを求めていたわけではないのですが、希望の時間帯に当てはまる先生であり、かつ、受講に必要なポイントも正規の100ポイントで、お気に入りに登録していている受講生の方々も150人を超えていたというのが選んだ理由です。
余談ですが、eigoxでは新しい先生や集客上の理由で自身のレッスン単価を半額にしている先生も多くいます。
レッスン内容は、お互いのことを10分くらい話してから、eigoxのHPに紹介されているオンライン教材を使用したいと希望しました。実際に使ったのは、Breaking News Englishというものです。コロナ禍で国境がどうなるかというベタな内容で盛り上がりましたが、リアクションや話の進め方など、まさしく友達と話している感覚です。見方を変えれば、こちらのリアクションや理解度はお構いなしに、話を続けてきます。
ちなみに先生によっては背景に気を使ったりするのですが、今回受講した先生はベッドの上に座ってPCを置いての実施のようでした。ここら辺は先生たちの個性でもありますね。フィリピン人の先生だと、家族が後ろを通ったりすることもあります。(笑)
ただ、フレンドリーでよく話してくれる先生ではありましたので、距離感を感じるということはなかったですが、人間力が溢れているかというと、正直微妙なところです。
実際にその先生に対しての他の方のレビューを見てみても、「先生の個人的な話が多く、話が長くて・・・(以下省略)」という内容のレビューもいくつか見られました。
まさしくそんなタイプの先生です。キャンペーンでレッスンポイントが半額であれば受講はしたいと思いますが、正規のポイントであれば、あえてリピートはしないと思います。
③教授力:教育者としてのスキルはどうだった?
正直言って、なしです。
先述した通り、友達感覚の先生は、雑談の延長線でレッスンが進行していきます。
なので、レッスン内でどんなことをやりたいかの確認を最初にしたり、話しながら理解度を確認したり、自分が使用する言葉をコントロールすること(フォリナートーク、ティーチャートーク)も基本的にはないですね。
また、先生自身が話す量がやはり多かったので、全体で半分以上は先生が話していたと思います。とは言ったものの、基本的に中上級者の方々は、わからないときは自分で英語で確認することができますし、自分で主張できると思うのでそこらへんは受講した方も自分で対応していく必要がありますね。
それでも、すべてこちらから要望を伝えないと、そのままいつもフリートーク的に話が進んでしまうのもこういった先生の特徴です。教材を指定していても、毎回脱線してしまい、先生が話したい内容にどんどんトピックが流れていってしまうことも多いです。そのたびに、こちらから話を戻さないといけないので、結構ストレスにもなります。
総評:どれくらいおススメできる?
Native Speakerとの英会話を求めている方にとって、eigoxというスクールはアリだと思います。
他にもネイティブ講師によるオンライン英会話スクールで一番有名なのはCamblyですが、費用面でかなり高くついてしまいます。ちなみに私は以前Camblyも受講したことがありますが、良い先生、微妙な先生、できれば関わりたくない先生はどのスクールにも必ずいますのでお忘れなく。
やはり、ネイティブ講師以外も選べるという点から、eigoxに柔軟さ、費用では軍配があがると思います。
今回受講した先生に関して言えば、自分から話そうと臨めば話す機会は作れると思いますが、けっこうしんどい印象です。例えば、自己主張が強く、ガンガンくる東南アジア、インド系の英語話者と仕事をしていて、そこで負けないようにという対策ならアリだと思います。
ただし、毎回そんな状態で臨むのもしんどいので、しっかりした先生タイプの方のレッスンも組み合わせて受講したほうがいいとも思います。そういうタイプの先生の見極めはTEFLを持っているかどうか、他の受講生のレビューからわかります。友達タイプはもう自己紹介の内容からそんな臭いを感じるので、すぐわかると思います。(笑)
目的によりますが、先生タイプの方のレッスンもやはり必要です。
そうでないと、自分の英語が間違っていようがお構いなしにどんどん会話は進んでいってしまいます。英語が話せて楽しいというのはもちろんあるかもしれませんが、英語力の向上という点ではあまり効果はないと感じます。そのレッスンにより、現状できないことが、できるようになるということがあまりありません。なので、その時間に対して支払う金額が妥当かどうか考えてみるといいですね。
ネイティブ講師のレッスンでしか得られないものとは?
ちょっと余談ですが、冒頭でお伝えしたNative Speakerのレッスンを受講しないメリットについてお伝えしたいと思います。
30年くらい前にはNative Speaker Fallacyという考え方が広がりました。今でも少なからず残っているかもしれません。
どんなものかというと、Native Speakerがとにかく理想の教師であるというものです。確かに、Native Speakerの講師からしか得られないものは大きいですね。
ちなみにfallacyは『誤った考え』という意味です。
Native Speakerのレッスンでしか得られないもの
例えば、発音やネイティブライクな表現、言い回しなどはやはり日本人の英語講師や、第二言語として英語を使用しているフィリピン人講師からは学びきれないというのは事実です。言語というのは日々進化しているわけで、その時代や地域などにあわせて新しい単語や話し方が生まれていきます。日本語も今となってはたくさんの死語があるので同じですね。
そもそも英会話の練習というのは、インプットしての役割とアウトプットとしての役割の両方があります。会話をする以上、話を聞かないと会話は成り立ちませんよね。なので、必然的にリスニング能力が必要で、相手がNative Speakerであれば、当然インプットとして意識的にも無意識的にもネイティブライクな表現に触れることになります。この質においては、やはりNative Speakerに勝てる講師はいませんよね。
Native Speakerのレッスンじゃなくても得られるもの
英会話はインプットとアウトプットの役割があるとお伝えしましたが、アウトプットはどうでしょうか。
言葉を発するという点においては、相手がNative Speakerであろうと日本人、フィリピン人だろうと自分が話す英語の量や中身は変わりませんよね。とは言ったものの、少なからず相手につられて話す言葉は変わるかもしれません。ちょっと余談ですが、子どもに話しかけるときは、自然と自分も子供が使う言葉と同じ言葉を使いますよね。こんな現象は多少なりとも英会話でも起きるかもしれませんね。
Native Speakerのレッスンを選ばないメリット
英語を話す際の緊張感
間違えたら・・・という不安感
目の前の相手が英語のNative Speakerであるという威圧感
やはり話す相手が日本人やフィリピン人であれば緊張感は少なくなるでしょうし、同じ英語を学習してきたという点でロールモデルとして目に映り、憧れの感情からか積極的に取り組もうと思えるかもしれません。
実際にこんな内容はAnxiety(不安感)やMotivation(モチベーション)として、第二言語習得論においてよく取り上げられるテーマでもあります。
結局ネイティブ講師を選ぶべき?やめるべき?
結論ですが、Native Speakerのレッスンではやはりレッスンそのものが質の高いインプットになり、これ自体に非常に価値があると思います。特に、留学を控えた方などはやはりNative Speakerと学ぶことが実践練習になるのは間違いないです。
その一方で、日本人相手やフィリピン系の英会話でもアウトプット自体の量や質は自分から出るものなので、大差はないと思います。なので、とにかくアウトプットの一環として話したいという点であれば、Native Speakerの英会話にこだわる必要はないですね。むしろ、初級者の方はまだまだ不安感も強く、かつ困ったときに日本語で相談できるという環境はやはり必要になるかと思いますので、Native Speakerを選ばないメリットもあると思います。
おまけ:レアジョブはどうなった?
以前まで受講していたオンライン英会話No.1のレアジョブですが、結局2週間ほどで退会しました。私がよく受講していたのは平日の朝の時間帯なんですが、正直言って先生たちに魅力を感じず・・・。わざわざお金を払って続けたいと思わなかったというのが本音です。
相変わらず笑顔も一切なく、淡々とただ話すだけの先生や、フィードバックなど本当に適当
に話を流しているだけの先生など、私は満足できない経験が多かったです。前もってレビューの高い先生を予約しておこうと思っても、同時予約は1レッスンのみというシステムも利便性が悪かったです。良い先生もたくさんいると思いますが、お金を払って勉強する以上、私もいろいろスクールを見たいと思って結局やめることにしました。
おわりに
ネイティブ講師はもちろん、日本人講師、フィリピン人講師のレッスンも受講できる柔軟さがポイントのeigoxのレビュー、いかがでしたでしょうか。
繰り返しになりますが、オンライン英会話スクールは必ず人で選ぶようにしてくださいね。そして、Native Speakerかどうかは皆さんの目標や現状によります。その点から、自分のレベルにあわせて柔軟に先生を選択できるEigoxを一つの選択肢で考えてみてはいかがでしょうか?
楽しい英会話ライフを。ではまた次回お会いしましょう。