聞きまくっても上達しない!?~リスニング編Part 1~

この記事はこんな方におススメ!
  • リスニングの科学的な学習方法を理解したい方
  • リスニングの勉強のやり方で困っている方

ご覧いただきありがとうございます。英語教育者の永田勝也です。
この記事では、英語学習をしている初級者~中級者の方から寄せられた質問2つに答えていきます。

「リスニングの正しい勉強の仕方がイマイチわからない・・・」

「何回聞いても、全然聞こえるようにならない・・・」

こんなお悩み、ありませんか?
資格試験はもちろん、そもそも会話においてもリスニングで聞きとる力がなければ、何も話せませんよね。リスニングは英語学習の入り口であり、最重要なスキルのひとつと言っても過言ではありません。
今回はそんなリスニングの疑問、しっかりお答えします。それでは、始めましょう!

質問1.聞く量とリスニング力向上は比例するのか。

最近英語学習を始めた髙橋さん

とにかく聞く練習をしないと、聞けるようにはならないかなと思って。。。
子どもも毎日親の日本語を聞いて言葉を覚えていってしますし。

髙橋さんのご質問、非常によくわかります。
確かに子どもは毎日膨大な量の日本語を聞いて聞けるようになりますからね。結論から言うと、半分正しくて半分そうとは言えない、という感じです。
ちょっと詳しく説明しますね。

ポイント】聞く量や内容はもちろん、個人個人の環境にもよる

そもそも聞く量がある程度多くなければ、当然のことながら音声に関する情報は蓄積されません。なので、ある程度日常的にリスニングに時間を割き、量をこなさないと聞けるようにはなりません。
その一方で、自分が全く聞き取れないレベルのもの、例えばTEDのスピーチや洋画、BBCニュースなどを題材として英語に触れたとしても、ほとんどがわからないまま流れていってしまいます。無意識的に学習していることもあると思いますが、基本的にはBGM的な感じです。

仮に意味を想像し、内容が理解できていたとしても、厳密にその意味が正しいかどうかの確認は普通はしませんよね。いちいち映像や音声を止めて、スマホで単語を調べて、もう一度確認して・・・。
とても面倒な作業です。

ここでわかることは、自分にとってほとんど知っている単語で構成されている内容を聞き取る練習をしたほうがリスニング力向上には圧倒的に効果的だということです。

また、年齢の影響も少なからずあると言われています。
ある一定の年齢になったら、英語は習得できなくなるという臨界期仮説と呼ばれるものは基本的に否定されています。しかし、少なからず年齢が英語の習得に影響を与えるのは事実です。もちろん個人差もありますけどね。
なので、闇雲に聞きまくれば、全員必ずリスニン力がアップするわけではないということです。
何を聞くか。その中身が大切なんです。

最近英語学習を始めた髙橋さん

なるほど!
聞く量も大切だけど、自分にあったレベルのものを聞くことが効率的なんですね。
回答ありがとうございます♪

質問2.文字と発音について

仕事で英語が必要な吉田さん

文字で見たら、内容はわかるんですが・・・。
でもリスニングで聞いてみると、何を言っているか全然わからなくて困っています。
TOEICのスコアで700点が必要なんですが、どうすればいいでしょうか。

文字と音が一致しない、という点が吉田さんの課題ですね。
確かにTOEICなどでは、スクリプト(会話の台本)を読めばわかるけど、いざ聞いてみると思うように理解できないという方もいらっしゃいます。
ズバリ、音を聞き取る仕組みを理解しましょう。

ポイント】リスニングはまず音声知覚の練習を最優先に

私たちが音を聞いて、意味が理解できるようになるためには、実は脳の中では2つのステップを踏んでいます。
それが音声知覚と意味理解です。(下図参照)

リスニングの仕組み

音声知覚とは、聞こえた音を単語として認識することを言います。
それに対して、意味理解とは文字通りその聞こえた内容の意味を理解することです。

ここで大切な点は、音声知覚として単語を単語として聞き取るためには、その単語をそもそも知らなければ聞き取れないということです。
それから、その発音もわかっている必要があります。

スクリプトで見て内容がわかるのであれば、吉田さんは知識としては大丈夫そうですね!
あとは、発音と単語が結びついているかどうかがポイントです。

仕事で英語が必要な吉田さん

単語の発音ですか・・・。
単語帳で暗記するときに、音声もスマホで聞いていますし、一応声に出したりもしているので、大体大丈夫だと思うんですが・・・。

単語暗記では発音も意識して学習されているんですね。それは素晴らしい練習です!
ここでのポイントは、文の中でその単語をしっかり認識できるかという点です。
つまり、文中の英語の音声変化がわかっているかというところがポイントですね。

先に言ってしまうと、英語は文字と音が一致しません。
それは必ず音声変化が文の中で起こっているからです。でもそれは、英語に限ったことではありません。
例えば日本語で「ありがとうございます」という言葉は、実際に発音するときは文字通り発音しないですよね。「ありがとーざいまーす」みたいな感じになります。

中には「あざーす」になる人もいます。

こうした音声変化は、それぞれの単語の発音がわかっていても、文の中では個々の単語が発音しやすいように変化するため、結果的に聞き取りにくくなっています。
言いにくい単語などは、口の動きが大変なので、楽に話せるように変化するわけですね!

音声変化は、個人差も少なからずもありますし、英語の場合は国ごとのアクセントで違いもあります。
しかしながら、ルールとしてある程度決まっていますし、TOEICであれば特に試験のための英語ということで、音声変化は基本的に規則通りに起こっています。
このサイトにとてもわかりやすくまとめられているので、ご紹介です。

音声変化のルールは基本的には5つしかありません。
音声変化のルールを参考に、スクリプトを見ながら実際の音声を聞いて、音声変化が起こっているとこを見つけましょう。そして、自分でも声に出してみるといいですね。
意識して声に出せれば、聞けるようにもなってきますよ。

仕事で英語が必要な吉田さん

英語の文の中では、文字(単語)と発音は一致しないということですか。
なるほど!英語の音声変化、調べてみます。ありがとうございました!

まとめ

今回はリスニングに関して2つの質問にお答えしました。
闇雲に聞きまくる練習ではなく、リスニングの仕組みも科学的にわかっていることがたくさんあります。英語を身につけるなら、効率よく勉強したいですよね。時間のためにもお金のためにも。
他にもまだまだたくさんの質問をいただいていますので、随時お答えしていきますね。
ぜひ質問がありましたら、SNSでお知らせください^^
ではまた次回お会いしましょう。